Round.17 アブダビグランプリ
03.Nov.2013 : ヤス・マリーナ・サーキット
周回数 : 55周
◇予選
予選トップは、レッドブル・ウェバー、2位には同ベッテルが入り、今期4回目のレッドブルのフロントロー独占。3位はメルセデス・ロズベルグ、4位は同ハミルトンが入り、セカンドローはメルセデスが独占します。以下5位ロータス・ライコネン、6位ザウバー・ヒュルケンベルグ、7位ロータス・グロージャン、8位フェラーリ・マッサ、9位マクラーレン・ペレス、10位トロロッソ・リチャルドとなります。
なお予選後の車検において、ライコネン車に規定違反(フロアのたわみ量が規定値の5mmを超えた)が見つかり、ライコネンは予選除外、最下位からのスタートとなります。またこの結果、フェラーリ・アロンソが10位に繰り上がります。
◇決勝
スタートでは、レッドブル・ウェバーのけり出しが悪く、同僚のベッテル、およびメルセデス・ロズベルグに先行されてしまいます。メルセデス・ハミルトンもスタートは良かったのですが、イン側をベッテルに抑えられるかたちとなり早めのブレーキングを余儀なくされ、その間にアウトからロータス・グロージャンに抜かれてしまいます。また後方では、ロータス・ライコネンと、ケータハム・バン・デル・ガルデが接触、ライコネンはフロントサスペンションのダメージにより早々にリタイヤとなります。こうしてオープニングラップは、ベッテルが制し、以下ロズベルグ、ウェバー、グロージャン、ハミルトン、ザウバー・ヒュルケンベルグ、フェラーリ・マッサ、同アロンソ、マクラーレン・ペレス、フォースインディア・ディ・レスタが続きます。
序盤からベッテルが素晴らしいペースを見せ、後続を大きく引きなす事に成功します。そして7周目のペレスのピットインを皮切りに、上位陣の1回目のピット作業が始まります。各車10周前後にピット作業を終える中、トップのベッテル、マッサ、アロンソはピットを遅らせ、ベッテルは15周目、アロンソは17周目、マッサは19周目にピットに入ります。この時点での順位は、ベッテル、フォースインディア・ディ・レスタ、ロズベルグ、ウェバー、グロージャン、フォースインディア・スーティル、ハミルトン、マッサ、ヒュルケンベルグ、ウィリアムズ・ボッタスとなります。
20周目、ウェバーがロズベルグをパスし3位に順位を上げます。また翌周にディ・レスタがピットに入ったことから、ウェバーが2位に上がります。25周目、第一DSR区間でハミルトンがスーティルをパスします。しかし続く第二DSR区間でスーティルが再度ハミルトンの前に出ます。この隙を突いたのがマッサで、アウト側に寄ったハミルトンのインを奪い、ターン11の飛び込みで、ハミルトンをパスします。さらに27周にはスーティルもパスし、5位に順位を戻します。28周目から39周目にかけて、各車2回目のピット作業を行います。ここでアロンソは、さらに6周ステイし45周目にピットに入り、オプションタイヤを選択してコースに復帰します。しかしピット出口でベルニュと交錯、押し出される形でコースを外れる場面もありましたが、ベルニュの前でコースに復帰します。この結果、ベッテル、ウェバー、ロズベルグ、グロージャン、ディ・レスタ、ハミルトン、アロンソ、ベルニュ、マッサ、スーティルの順位となります。
レース終盤、オプションを履いたアロンソがファステストを連発し、追い上げを開始します。そして51周目にハミルトン、52周目にディ・レスタをパス、5位に順位を上げます。一方ベルニュはタイヤの摩耗が激しく、マッサ、スーティルに次々と抜かれ入賞圏から脱落してしまいます。
しかし順位の大きな変動はここまでで、チェッカーを迎えます。こうしてベッテルが今期7勝目を飾り、シューマッハーの持つシーズン最多連勝記録に並びました。また2位にはウェバーが入り、今期3回目のレッドブルの1-2となります。以下3位ロズベルグ、4位グロージャン、5位アロンソとなり、6位は1ストップを成功させたディ・レスタ、7位ハミルトン、8位マッサ、9位ペレス。10位スーティル(スーティルも1ストップ)の結果となりました。
◇感想
ベッテルの連勝は止まる気配を見せず、今回も圧勝という結果でした。一方コンストラクターズ2位争いは、メルセデスがフェラーリとの差を11ポイントに広げました。残り2戦となりますが、このままメルセデスが逃げ切りそうに思えます。