Round.19 ブラジルグランプリ
24.Nov.2013 : アウトードロモ・ホセ・カルロス・パーチェ
周回数 : 71周


◇予選

 予選では、ただ一人1分26秒台をたたき出したレッドブル・ベッテルがポールを獲得します。以下2位メルセデス・ロズベルグ、3位フェラーリ・アロンソ、4位レッドブル・ウェバー、5位メルセデス・ハミルトン、6位ロータス・グロージャン、7位トロロッソ・リチャルド、8位同ベルニュ、9位フェラーリ・マッサ、10位ザウバー・ヒュルケンベルグとなります。


◇決勝

 スタートでは、レッドブル・ベッテルが出遅れ、メルセデス・ロズベルグがトップに立ちます。こうしてロズベルグ、ベッテル、メルセデス・ハミルトン、フェラーリ・アロンソ、レッドブル・ウェバー、フェラーリ・マッサの順で1コーナーを立ち上がって行きます。しかしオープニングラップはこのまま終わりませんでした。最終コーナーの立ち上がりでロズベルグの後ろに着いたベッテルは、スリップを利用してメインストレートでロズベルグをパス、トップを奪い返します。さらにアロンソも、同様の抜き方でハミルトンをパス、こうしてオープニングラップは、ベッテル、ロズベルグ、アロンソ、ハミルトン、ウェバー、マッサ、ザウバー・ヒュルケンベルグ、ロータス・グロージャン、トロロッソ・リチャルド、ウィリアムズ・ボッタスのオーダーとなります。
 2周目、ウェバーがT6で、アウト側からハミルトンをパス、順位を4位に上げます。4周目、グロージャンのエンジンがブロー、リタイヤとなります。同周、アロンソがロズベルグを抜き、2位に順位を上げます。一方のロズベルグはその後、7周目にウェバー、11周目にハミルトン、15周目にマッサに抜かれ、ずるずると順位を下げていきます。一方ウェバーは、13周目のT1で、アロンソを捕らえ2位に上がります。
 1回目のピットストップは、おおよそ15周目から25周目に行われ、上位では20周目にマッサ、22周目にアロンソとハミルトン、23周目にロズベルグ、24周目にウェバー、25周目にベッテルがピット作業を行います。この結果、ベッテル、アロンソ、ウェバー、マッサ、ハミルトン、バトン、ロズベルグ、マクラーレン・ペレス、リチャルド、ヒュルケンベルグのオーダーとなります。ピット作業で手間取りアロンソに先行を許したウェバーでしたが、26周目のT1でアロンソを再びかわし、2位を取り戻します。35周目、ハミルトンと激しく順位を争っていたマッサが、ピットレーン入り口の白線をまたいだことで、ピットスルーペナルティーを受けます。この結果、マッサは8位に順位を落としてしまいます。
 44周目から48周目にかけて、各車2回目のピット作業となります。この間、47周目にハミルトンとボッタスが接触、ボッタスはホイールが外れるダメージを受けてリタイヤ、ハミルトンもタイヤをバーストし8位に順位を落とした上、53周目にこの接触のペナルティーとしてピットスルーを課せられてしまいます。一方48周目にピットインしたベッテルでしたが、ここで右フロントタイヤの準備が遅れ大きくタイムロスした上、ダブルストップでピットに入ってきたウェバーまで待機を強いられます。しかし順位はキープし、この結果、ベッテル、ウェバー、アロンソ、バトン、ロスベルグ、ペレス、マッサ、ハミルトン、ヒュルケンベルグ、フォースインディア・スーティルの順となります。その後53周目にハミルトンがピットスルーペナルティにより、またスーティルが2回目のタイヤ交換のため順位を下げ、替わりにリチャルドが9位に上がります。しかし58周目にハミルトンがリチャルドをパス、9位ハミルトン、10位リチャルドに代わります。
 そしてファイナルラップ、ベッテルがトップチェッカーを受け、ついにアスカリの持つ9連勝のF1記録並びます。2位にはF1ラストランとなるウェバーが入り、3位アロンソという、チャンピオンシップ1-3-2位によるポディウムとなりました。以下4位バトン、5位ロズベルグ、6位ペレス、7位マッサ、8位ヒュルケンベルグ、9位ハミルトン、10位リチャルドの結果となりました。



◇感想

 本当に長かった2013年シーズンも、これで終幕です。結局手につけられないほどの速さと強さを見せつけた、ベッテルのシーズンでした。一方、早々にリタイヤしてしまいましたが、グロージャンの成長にも驚かせられました。昨シーズンの「自爆リタイヤ」がなくなり、レースでの安定感が増しました。正直昨年の段階では、ロータスのグロージャン残留の判断は失敗だと思っていましたので、表彰台6回を含む完走15回は、見事としか言い様がありません。来年は、グロージャン、そしてトップチームに移籍することとなるリチャルドの活躍が楽しみになりそうです。



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