Round.8 オーストリアグランプリ
22.Jun.2014 : レッドブルリンク
周回数 : 71周


◇予選

 予選トップは6年ぶりのポールとなる、ウィリアムズ・マッサ。2位には同ボッタスが入り、ウィリアムズは2003年以来のフロント・ロー独占となります(第12戦ドイツグランプリ/ラルフ・シューマッハー、ファン−パブロ・モントヤ)。一方メルセデス勢は、最終アタックでスピンを喫したハミルトンが9位に沈み、またこのスピンによる黄旗により最終アタックができなかったロズベルグが3位となり、開幕以来続けてきたポール記録が途絶えます。以下4位フェラーリ・アロンソ、5位レッドブル・リカルド、6位マクラーレン・マグヌッセン、7位トロロッソ・クビアト、8位フェラーリ・ライコネン、9位ハミルトン、10位フォースインディア・ヒュルケンベルグとなります。
 なおケータハム・小林は20位でした(ロータス・グロージャンのピットスタートにより、19位スタート)


◇決勝

 スタートではウィリアムズ・ボッタスがやや遅れ、ウィリアムズ・マッサ、メルセデス・ロズベルグ、ボッタスの順で1コーナーに入ります。しかしボッタスは2コーナー手前でロズベルグを捕らえ、あっさりとかわしてしまいます。一方9位スタートのメルセデス・ハミルトンは素晴らしいスタートを見せ、一気に6位までジャンプアップします。その後2コーナーでマクラーレン・マグヌッセンを、最終コーナーでフェラーリ・アロンソをパスし、1周だけで4位まで順位を回復します。この結果順位は、マッサ、ボッタス、ロズベルグ、ハミルトン、アロンソ、マグヌッセン、フェラーリ・ライコネン、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、レッドブル・リカルド、トロロッソ・クビアトとなります。
 2周目、レッドブル・ベッテルがパワーを失いスローダウン、ほぼ1周に渡りスロー走行を強いられます。この結果、早くもベッテルは周回遅れとなってしまいます。幸いこの後パワーが戻るも終始最後尾でのレースとなり、33周目にザウバー・グティエレスと接触してフロントウイングを破損、緊急ピットインを強いられた上、37周目にはガレージに戻りリタイヤとなります。
 序盤、レースは落ちついた展開となり、10周目のヒュルケンベルグのピットインから、1回目のタイヤが始まります。上位では12周目にロズベルグ、14周目にハミルトン、15周目にマッサ、16周目にボッタスがピット作業を行い、この結果、フォースインディア・ペレス、ロズベルグ、ボッタス、ハミルトン、マッサ、バトン、ルノー・マルドナド、アロンソ、マグヌッセン、ヒュルケンベルグのオーダーとなります。その後30周目にペレスがピットに入り、ここでロズベルグがトップに立ちます。
 2回目のタイヤ交換は40周目前後から始まり、40周目ハミルトン、41周目ロズベルグ、42周目ボッタス、44周目マッサとピット作業を行います。ここでハミルトンはボッタスをかわすことに成功し、48周目に暫定トップのアロンソがタイヤ交換を行った時点での順位は、ロズベルグ、ハミルトン、ボッタス、ペレス、マッサ、アロンソ、バトン、マグヌッセン、ヒュルケンベルグ、リカルドとなります。
 レース終盤、56周目にペレスがピットに入り、8位でコースに復帰します。その後ペレスは59周目のバトンのピットインで7位に、66周目にはマグヌッセンを抜いて6位に順位を上げます。また71周目にはリカルドがヒュルケンベルグを抜き、8位に順位を上げます。
 レース終盤、アロンソが追い上げ、マッサに迫りますが、結局上位5台の順位変動はなく、ロズベルグが今期3勝目を上げ、2位ハミルトン、3位は初表彰台となるボッタスのポディウムとなります。以下4位マッサ、5位アロンソ、6位ペレス、7位マグヌッセン、8位リカルド、9位ヒュルケンベルグ、10位ライコネンの結果となりました。
 なおケータハム・小林は16位完走でした。



◇感想

 結果を見ればメルセデスの1-2でしたが、各車、ぐっとメルセデスに近づいてきた印象のレースでした。セフティーカーなしで、11位まで同一周回、さらに3位ボッタスまで20秒以内と、今年一番の接戦だったと言えましょう。しかしウィリアムズがコンサバな戦略を取ったため、順位は予定調和的な結果なりました。せめてボッタスとマッサで戦略を分けて、どちらかをギャンブルに出しても良かったのでは?なんて思うのですが・・・・ねぇクレアさん。

※クレア・ウィリアムズ:ウィリアムズF1チームの代表代理


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