Round.11 ハンガリーグランプリ
27.Jul.2014 : ハンガロリンク
周回数 : 70周


◇予選

 予選Q1、メルセデス・ハミルトンがマシンより出火、まさかのノータイムに終わります。そして雨交じりの予選Q3を制したのは、メルセデス・ロズベルグ。以下、2位レッドブル・ベッテル、3位ウィリアムズ・ボッタス、4位レッドブル・リカルド、5位フェラーリ・アロンソ、6位ウィリアムズ・マッサ、7位マクラーレン・バトン、8位トロロッソ・ベルニュ、9位フォースインディア・ヒュルケンベルグ、10位マクラーレン・マグヌッセンの結果となります。
 なおケータハム・小林は18位でした。


◇決勝

 スタート直前の降水により、各車インターミディエイトを装着し、フォーメーションラップに入ります。ここでトロロッソ・クビアトにトラブルが発生、走り出すことができずピットスタートとなります。スタートではメルセデス・ロズベルグが順調に滑り出し、またウィリアムズ・ボッタスが素晴らしい加速を見せ、1コーナーアウトからレッドブル・ベッテルを抜き去ります。ベッテルは続く2コーナーでフェラーリ・アロンソに並ばれますが、続く3コーナーでクロスラインを取り順位をキープすることに成功します。こうしてオープニングラップは、ロズベルグ、ボッタス、ベッテル、アロンソ、マクラーレン・バトン、レッドブル・リカルド、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、ウィリアムズ・マッサ、トロロッソ・ベルニュ、フォースインディア・ペレスのオーダーとなります。
 8周目トップのロズベルグは、2位のボッタスとの差を早くも10秒に広ろげ、独走態勢を築きます。しかしターン3でケータハム・エリクソンがスピン、ウォールに激突してストップしてしまいます。こうしてこの処理のため、セフティーカーが入ります。このタイミングでピットに向かったのは5位以下バトン、リカルド等となります。一方トップの4台は、すでにピットレーンを過ぎており、翌周のピットインとなります。さらにセフティーカーラン中の11周目にロータス・グロージャンもターン3でクラッシュ、これによりリスタートは14周目まで延期されます。
 リスタート時点のオーダーは、リカルド、バトン、マッサ、マクラーレン・マグヌッセン、ロズベルグ、ベルニュ、アロンソ、ベッテル、メルセデス・ハミルトン、ペレスとなりますが、唯一インターミディエイトを選択したバトンが、再開早々にリカルドをオーバーテイク、トップに立ちます。しかし路面はすでに乾き始めており、バトンは16周目にタイヤ交換を強いられます。こうしてリカルドがトップに立ちますが、今度は23周目にメインストレートでペレスがスピン、クラッシュしてしまいます。この処理のため、再度セフティーカーが入ります。24周目、リカルド、マッサがピットに入り、この結果、アロンソ、ベルニュ、ロズベルグ、ベッテル、ハミルトン、リカルド、マッサ、ザウバー・グティエレス、フェラーリ・ライコネン、ザウバー・スーティルの順位に替わります。
 レースは27周目に再開されますが、ロズベルグはベルニュをなかなか抜くことができず、トップのアロンソに追従することができません。そのためロズベルグは33周目にタイヤ交換を行います。その結果、35周目にピットに入ったベルニをアンダーカットすることに成功します。その後39周目にアロンソが、40周目にハミルトンがピットに入り、リカルドがトップに立ちます。リカルドはロングスティントを敢行し、55周目にピットに入ります。この結果順位は、アロンソ、ハミルトン、ロズベルグ、リカルド、ボッタス、マッサ、ライコネン、ベッテル、ベルニュ、バトンに替わります。
 レース終盤、ロングスティントを強いられるトップのアロンソと、それを追うハミルトンの差が縮まります。しかしハアロンソは速度に勝るミルトンに付けいる隙を与えず、トップを堅守します。その一方、フレッシュなタイヤで追い上げるリカルドは、62周目にハミルトンの0.5秒後方まで迫ります。そして67周目のターン1で両者が並び、サイド・バイ・サイドでターン2〜3を抜けていきます。そしてターン3の出口で、リカルドがハミルトンをかわし、2位に浮上します。リカルドはその余勢を駆り翌68周目にはアロンソを捕らえ、ターン1の進入でアロンソパス、トップに立ちます。
 こうして劇的な逆転でリカルドが今期2勝目を上げ、アロンソは今期ベストリザルトとなる2位、そしてピットスタートのハンデを跳ね返したハミルトンが3位というポディウムとなります。以下4位ロズベルグ、5位マッサ、6位ライコネン、7位ベッテル、8位ボッタス、9位ベルニュ、10位バトンの結果となりました。なおケータハム・小林は24周目にマシントラブルでリタイヤとなります。



◇感想

 リカルドが果敢なオーバーテイクで2勝目を上げました。一方ロズベルグは、リカルドよりもフレッシュなタイヤを履きながら、ハミルトンを攻略できず4位止まり。2回のセフティーカーが入ったためとはいえ、最下位スタートのハミルトンに、ポールスタートのロズベルグが敗北した結果は、今後のチャンピオンシップに大きな影響を与えそうです。仮に夏休み明けのベルギーで、ハミルトンが優勝するようなことになれば、一気に流れはハミルトンに傾きそうです。


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