Round.14 シンガポールグランプリ
21.Sep.2014 : マリーナベイ・ストリート・サーキット
周回数 : 61周→60周


◇予選

 予選では、メルセデス・ハミルトンが2戦連続となるポールを獲得し、2位には同ロズベルグが入ります。3位はレッドブル・リカルドが、4位は同ベッテルが続きます。以下5位フェラーリ・アロンソ、6位ウィリアムズ・マッサ、7位フェラーリ・ライコネン、8位ウィリアムズ・ボッタス、9位マクラーレン・マグヌッセン、10位トロロッソ・クビアトとなります。
 なおケータハム・小林は、20位の結果でした。


◇決勝

 スタート前、メルセデス・ロズベルグのステアリングが故障、交換してフォーメーションラップに臨みますが、ロズベルグはギアが入らず立ち往生、結局ピットスタートとなります。またケータハム・小林も途中でスローダウン、こちらはその場でリタイヤとなります。
 こうして迎えたスタート、メルセデス・ハミルトンがまずまずのスタートを決め、次いでフェラーリ・アロンソがジャンプアップします。しかし1コーナーでオーバーラン、2コーナーをショートカットする形となり、ペナルティーを回避するため、すぐにレッドブル・ベッテルに前を譲ることとなります。こうしてオープニングラップは、ハミルトン、ベッテル、アロンソ、レッドブル・リカルド、フェラーリ・ライコネン、ウィリアムズ・マッサ、マクラーレン・バトン、ウィリアムズ・ボッタス、マクラーレン・マグヌッセン、トロロッソ・クビアトのオーダーとなります。
 レース序盤は大きな動きはなく、11周目のマッサのピットインから、各車1回目のピット作業が始まります。13周目、レッドブルはベッテルとリカルドのピット作業をダブルで行い、またアロンソもピットに入ります。14周目、ハミルトンがピットに入り、トップで周回に戻ります。しかし同周、ロズベルグもピットに入りステアリングを交換しますが、その直後ギアが入らないトラブルが再発、ここでリタイヤとなります。
 1回目のピット作業を終えた15周目、順位はハミルトン、ベッテル、アロンソ、リカルド、マッサ、ライコネン、ボッタス、フォースインディア・ペレス、バトン、トロロッソ・ベルニュとなります。その後再びレースは落ち着いた展開となり、23周目にマッサがピットに入ったのを皮切りに、各車2回目のピット作業に入ります。上位では25周目にアロンソ、26周目にベッテル、27周目にハミルトン、28周目にリカルドがピットに入ります。こうして28周目の順位は、ハミルトン、アロンソ、ベッテル、リカルド、バトン、マッサ、ライコネン、ボッタス、ベルニュ、マグヌッセンに換わります。しかし31周目、ザウバー・スーティルのリアタイヤに、ペレスのフロントウイングが接触、大破し脱落したフロントウイングに、ペレスが乗り上げるというトラブルが発生します。この際に生じたデブリの除去のため、セフティーカーが入ります。このタイミングで、アロンソ、バトン、ライコネンがピット作業を行い、この結果ハミルトン、ベッテル、リカルド、アロンソ、マッサ、ボッタス、バトン、ライコネン、ベルニュ、マグヌッセンの順位に換わります。
 トップを走るハミルトンでしたが、上位では唯一タイヤ交換義務を果たしておらず、どのタイミングでピットに入るのかが焦点となります。46周目を過ぎたあたりから、ハミルトンのペースが徐々に落ち始め、タイヤが厳しいことをうかがわせます。しかし2位ベッテルとの差は20秒強であり、トップで周回に戻る安全マージンを築くには至りません。そのような中、52周目。ついにハミルトンがピットに入ります。こうしてトップに立ったベッテルでしたが、25周以上のロングスティントとなっており、タイヤが限界に達している状況でした。そうして54周目、ターン7でハミルトンがベッテルをかわし、再びトップに立ちます。同周回、7位を走行していたバトンにトラブルが発生、システムがダウンし、リタイヤとなります。59周目、ベルニュがライコネンとボッタスを立て続けにパス、6位に順位を上げます。一方ボッタスは、タイヤが限界に達し、60周目には11位に順位を落としてしまいます。
 レースは2時間を超えたため、60周でチェッカーとなり、1位ハミルトン、2位ベッテル、3位リカルドの表彰台となりました。以下4位アロンソ、5位マッサ、6位ベルニュ、7位ペレス、8位ライコネン、9位フォースインディア・ヒュルケンベルグ、10位マグヌッセンの結果となりました。



◇感想

 ロスベルグがマシントラブルで、まさかのリタイヤ。優勝したハミルトンがポイントリーダーに立ちました。ポイント差はわずかに3ポイントですが、勢いは完全にハミルトンに傾いたように思えます。
 残るレースは5戦。次戦日本グランプリの勝者が、選手権をリードすることになる予感です。


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