Round.15 日本グランプリ
05.Oct.2014 : 鈴鹿サーキット
周回数 : 53周→44周


◇予選

 予選では、メルセデス・ロズベルグがポールを獲得、2位には同ハミルトンが続きます。3位はウィリアムズ・ボッタス、4位は同マッサが入り、以下5位フェラーリ・アロンソ、6位レッドブル・リカルド、7位マクラーレン・マグヌッセン、8位同バトン、9位レッドブル・ベッテル、10位フェラーリ・ライコネンとなります。
 なおケータハム・小林は予選21位、決勝はトロロッソ・ベルニュ、ロータス・マルドナドの降格により、19位からのスタートとなります。


◇決勝

 激しい雨に見舞われた決勝、通常のスタンディング・スタートは危険との判断で、セフティーカー先導によるローリング・スタートで開幕します。しかしスタート直後、さらに雨足が強まり、2周目レースは赤旗中断となります。そして約20分の中断の後、セフティカー先導でレースが再開となります。しかし3周目、アロンソの電気系がシャットダウン、なすすべなくリタイヤとなります。
 10周目、セフティーカーが退き、レース開始となります。この時点での順位は、メルセデス・ロズベルグ、同ハミルトン、ウィリアムズ・ボッタス、同マッサ、レッドブル・リカルド、マクラーレン・マグヌッセン、レッドブル・ベッテル、フェラーリ・ライコネン、フォースインディア・ペレス、トロロッソ・クビアトとなります。一方7位を走行していたマクラーレン・バトンは、レース開始直後にピットイン、タイヤをインターミディエイトに変えるギャンブルに出ます。ここでバトンはいきなり全体3位のタイムをたたき出し、これを見た各チームは、12周目に一斉にピット作業を行います。さらにダブルピットストップを避けてステイアウトしたマッサ、ベッテル等も13周目にピットに入り、この時点でバトンが3位に浮上します。さらに14周目にロズベルグ、そして15周目にハミルトンがピットに入り、各車インターミディエイトへの換装を終えます。この時点での順位は、ロズベルグ、ハミルトン、バトン、ボッタスル、マッサ、ベッテル、リカルド、マグヌッセン、ライコネン、フォースインディア・ヒュルケンベルグとなります。
 16周目、ベッテルがヘアピンで、マッサをオーバーテイクします。これにリカルドが続き、スプーンでマッサに仕掛けます。サイド・バイ・サイドでスプーンから西ストレートを立ち上がる両者でしたが、ここかマッサが順位をキープします。しかし翌17周目、今度はS字でリカルドがマッサを捉え、パスすることに成功します。さらにレッドブル勢は、ベッテルが18周目に、リカルドが19周目にボッタスをパス、この結果順位は、ロズベルグ、ハミルトン、バトン、ベッテル、リカルド、ボッタス、マッサ、ヒュルケンベルグ、ライコネン、クビアトとなります。
 29周目、1コーナーでハミルトンがロズベルグをパス、トップ交代となります。この後30周目にベッテル、32周目にバトン、34周目にロズベルグ、36周目にハミルトン、37周目にリカルドがピットイン、タイヤ交換を行います。この結果順位は、ハミルトン、ロズベルグ、ベッテル、バトン、リカルド、ボッタス、マッサ、ヒュルケンベルグ、クビアト、ペレス、ベルニュとなります。40周目、ヘアピンでリカルドがバトンに仕掛けます。一旦は前に出ることに成功したリカルドでしたが、バトンも譲らず、続くターン12で再びバトンが前に出ます。しかしリカルドも引かず、42周目に同じくヘアピンでバトンをパス、4位に順位を上げます。この直後、ザウバー・スーティルがコースオフ、タイヤバリアにヒットしリタイヤとなります。さらに44周目に、同じ場所でマルシャ・ビアンキがコースオフ、スーティル車を撤去中の作業車に激突してしまいます。この事故でビアンキは意識不明の重体となり、病院に搬送されます。この後レースはセフティカー先導で継続されますが、46周目に赤旗終了となります。この結果、44周目時点の順位が正式順位となり、優勝ハミルトン、2位ロズベルグ、3位ベッテルの表彰台となります。以下4位リカルド、5位バトン、6位ボッタス、7位マッサ、8位ヒュルケンベルグ、9位ベルニュ、10位ペレスの結果となります。なおケータハム・小林は19位完走でした。


◇感想

 まずはビアンキの容体が気になるところです。12日現在、まだ意識は戻っていないとのことで、無事の回復をお祈りいたします。
 そしてレース以外では、ベッテルのレッドブル離脱が発表されました。これに伴い、クビアトが昇格、来期はリカルドとのコンビとなります。なお移籍先についてベッテルは口を閉ざしていますが、フェラーリが有力とのこと。となるとアロンソの去就も気になるところです。
 レースは、まあ、雨でもメルセデスが次元の違いを見せつける結果となりました。序盤バトンがインターミディエイトに替えた際、1'55"522のタイムを出しました。これは4位のベッテルのタイム1'58"228よりも3秒近く速かったわけで、各車一斉のタイヤ交換の引き金となったわけです。しかしその時、メルセデスの2台だけは1'53"台で走行しており、バトンよりも2秒も速かったのです・・・。


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