Round.16 ロシアグランプリ
12.Oct.2014 : ソチ・オートドローム
周回数 : 53周


◇予選

 予選では、メルセデス・ハミルトンがポールを獲得、2位には同ロズベルグが続きます。3位はウィリアムズ・ボッタス、4位はマクラーレン・バトン、そして5位にはトロロッソ・クビアトが入り、母国グランプリで自身最高位を獲得します。以下6位マクラーレン・マグヌッセン、7位レッドブル・リカルド、8位フェラーリ・アロンソ、9位同ライコネン、10位トロロッソ・ベルニュとなります。
 なおマグヌッセンがギアボックス交換により5グリッド降格となったため、スタートでは7位以下が順に繰り上がり、レッドブル・ベッテルが10位スタートとなります。またケータハム・小林は19位スタートとなります。


◇決勝

 スタートでは、メルセデスハミルトンが先行し、同ロズベルグが僅差で並走する展開となります。そしてロズベルグは、2コーナーのブレーキングを思い切り遅らせ、ハミルトンを抜きにかかります。ここでロズベルグは、盛大なタイヤスモークを上げつつも一旦はハミルトンを抜くことに成功します。しかしハードブレーキングにより、ロズベルグのタイヤにはフラットスポットができてしまい,2周目に早くもピットに入ることとなります。この結果オープニングラップの順位は、ハミルトン、ウィリアムズ・ボッタス、マクラーレン・バトン、フェラーリ・アロンソ、トロロッソ・ベルニュ、ロズベルグ、マクラーレン・マグヌッセン、トロロッソ・クビアト、レッドブル・ベッテル、同リカルドの順となります。
 2周目、ベッテルとリカルドが、相次いでクビアトをパス、順位をそれぞれ7位、8位に上げます。3周目、マグヌッセンがベルニュに仕掛けます。ターン2出口からターン4までサイド・バイ・サイドとなりますが、ここはベルニュが順位をキープします。しかしマグヌッセンはバックストレートで再びベルニュに仕掛け、ここでオーバーテイクに成功します。
 2周目のピットインにより、20位まで順位を下げたロズベルグでしたが、ほぼ毎週順位を上げる力走を見せ、20周目のターン13でフォースインディア・ペレスをパスし、10位まで順位を回復します。その後21周目から各車1回目のピット作業に入ったことから、28周目には3位まで順位を戻していきます。31周目、ベッテルがピットに入り、上位陣の1回目のピット作業が終わります。この結果、ハミルトン、ボッタス、ロズベルグ、バトン、マグヌッセン、アロンソ、リカルド、ベッテル、ザウバー・グティエレス、ライコネンの順位となります。また直後のターン2において、ボッタスがオーバーラン、この間にロズベルグが2位に浮上します。
 レース中盤は上位に順位変動がなく、静かな展開となります。一方でロズベルグがラップタイムを1秒近く上げ、後続を引き離しにかかります。これは終盤のピットインを見越したギャップ作りとみなされ、レースの焦点はいつロズベルグがピットに入るかに絞られてきます。しかしロズベルグのタイムが落ちないまま、レースは終盤を迎えます。結局ロズベルグはピットに入ることなく、さらに52周目には自身の最速ラップ(これはこの時点でのファステストでもありました)まで記録し、チェッカーを迎えます。
 こうしてハミルトンが今季9勝目を上げ、2位には脅威のロングランを成功させたロズベルグが入ります。3位はファイナルラップでファステストラップを記録したボッタスが入ります。以下4位バトン、5位マグヌッセン、6位アロンソ、7位リカルド、8位ベッテル、9位ライコネン、10位ペレスの結果となりました。なおケータハム・小林は、21周目にブレーキトラブルからリタイヤとなっています。


◇感想

 メルセデスが圧倒的な強さで、今季のコストラクターズタイトルを獲得しました。タイヤがコンサバに寄りすぎたためとはいえ、52周のロングランを成功させたロズベルグには驚愕です。であるからこそ、なおさらオープニングラップのブレーキミスが悔やまれます。
 メルセデスのコンストラクターズ戴冠も決まり、残るはドライバーズタイトルのみ。ハミルトン有利の状況ですが、今回のレースでロズベルグが見せた粘り、これが次戦アメリカでも発揮できれば、逆転タイトルも十分ありだと思えます(どちらかというと、ロズベルグひいきです>自分)。


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