Round.17 アメリカグランプリ
02.Nov.2014 : サーキット・オブ・ジ・アメリカズ
周回数 : 56周


◇予選

 マルシャとケータハムが倒産し、アメリカGPとブラジルGPを欠場することとなったため、9チーム18台で争われることとなった予選。ポールはメルセデス・ロズベルグが獲得し、2位は同ハミルトンととなります。3位はウィリアムズ・ボッタス、4位は同マッサとなり、以下5位レッドブル・リカルド、6位フェラーリ・アロンソ、7位マクラーレン・バトン、8位同マグヌッセン、9位フェラーリ・ライコネン、10位ザウバー・スーティルの結果となります。なおバトンがギアボックス交換により5グリッド降格となったため、ロータス・マルドナドが10位スタートに繰り上がります。


◇決勝

 メルセデス・ロズベルグ、同ハミルトンとも順調にスタートを切り、ウィリアムズ・マッサがこれに続きます。しかし後方では、フォースインディア・ペレスがフェラーリ・ライコネンに追突、ハーフスピンに陥ったところザウバー・スーティルに接触してしまいます。この結果スーティルはその場でリタイヤ、ペレスもガレージに戻ったところでリタイヤとなります。またコース上に散乱した部品の除去のため、セフティーカーが導入されます。
 レース再開は5周目、この時点での順位は、ロズベルグ、ハミルトン、マッサ、ウィリアムズ・ボッタス、フェラーリ・アロンソ、レッドブル・リカルド、フェラーリ・ライコネン、ロータス・マルドナド、トロロッソ・ベルニュ、ロータス・グロージャンとなります。なお再開直後、ターン1の飛び込みで、リカルドがアロンソを攻略、5位に順位を上げています。その後レースは大きな動きがないまま、1回目のピット作業を迎えます。上位で最初に動いたのはマッサとリカルドで、15周目にピットに入ります。その後16周目にロズベルグとボッタス、17周目にハミルトンとアロンソ等がピットに入ります。この結果順位は、ロズベルグ、ハミルトン、マッサ、リカルド、ボッタス、トロロッソ、クビアト、バトン、アロンソ、レッドブル・ベッテルに変わります。
 26周目、ターン1でアロンソがバトンをパス、8位に順位を上げます。さらにターン12では、ハミルトンがロズベルグをパス、トップに立ちます。その後ハミルトンは、33周目のタイヤ交換でロズベルグに首位を譲ったものの、翌周ロズベルグのピットインで再逆転、その後は後続に付け入る隙を与えず、自身初となる5連勝となるトップチェッカーを受けます。2位はロズベルグが入り、今季10回目となるメルセデスの1-2となります。3位は2回目のピット作業でマッサを逆転したリカルド、4位はマッサ、5位はボッタス、6位はアロンソが入ります。7位は終盤の3回目のタイヤ交換で、一旦はポイント圏から脱落したものの、ソフトタイヤで果敢に順位を上げていったベッテルが入ります。以下8位マグヌッセン、9位ベルニュ、10位マルドナドとなります。なおレース後、ベルニュにグロージャンを路外に押しやったとして、5秒のタイム加算ペナルティーが課せられます。その結果、9位マルドナド、10位ベルニュに順位が変更となりました。


◇感想

 ハミルトンがここ一番の勝負強さを発揮、プライムタイヤでタイムが伸び悩んでいたロズベルグをコース上で抜き去り、格の違いを見せつけるトップチェッカーとなりました。ポイント差以上に選手権の結果を左右するハミルトンの優勝であったように思えます。残り2戦、完走さえできれば、ハミルトンが2回目のタイトルを獲得はまず確実でしょう。そう完走すれば2位以上は確定なのですから(最終戦のダブルポイントにかかわらず、ロズベルグ-ハミルトンの連続1-2ならば、ハミルトンが戴冠)
 そしてもう一つ。資金難が指摘されていたケータハムとマルシャが倒産、アメリカとブラジルの欠場が決まりました。遅かれ早かれ、このようになることは予想されていましたが、ケータハムは仕方がないとしても、モナコで初ポイントを上げたマルシャまでもというのは予想外でした。しかもマルシャはチームの売却も失敗し、ロシアGPを最後に短いチームの歴史に幕を閉じることとなりました。
 次はロータスかザウバーか。エクレストン氏はトップチームがサードカーを走らせればよいと言いますが、ワークスチームもいつまでF1にいるか判らないし、なによりプライベーターがいなくなったF1は、魅力が半減すると思うのですが。


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