Round.19 アブダビグランプリ
23.Nov.2014 : ヤス・マリーナ・サーキット
周回数 : 55周


◇予選

 メルセデス・ロズベルグが予選ポールを獲得し、逆転王座へ望みを託します。一方2位には同ハミルトンが入り、自身二度目の王座獲得へ向けて次善の結果を得ます。以下3位ウィリアムズ・ボッタス、4位同マッサ、5位レッドブル・リカルド、6位同ベッテル、7位トロロッソ・クビアト、8位マクラーレン・バトン、9位フェラーリ・ライコネン、10位同アロンソとなります。
 なお予選後、レッドブルの2台にレギュレーション違反(フロントウイングのたわみ量が規定値を超える違反)の裁定が下り、予選タイムを抹消されます(レースはピットレーンスタート)。これによりマクラーレン・マグヌッセンが9位、トロロッソ・ベルニュが10位スタートに繰り上がります。また3戦ぶりに参戦となったケータハム・小林は、予選19位を獲得、16位からのスタートとなります。


◇決勝

 スタートではメルセデス・ハミルトンが好ダッシュを決め、同ロズベルグの前に立つことに成功します。一方ウィリアムズ・ボッタスはスタートに失敗、大きく順位を落としてしまいます。この結果、オープニングラップは、ハミルトン、ロズベルグ、ウィリアムズ・マッサ、マクラーレン・バトン、同マグヌッセン、フェラーリ・アロンソ、トロロッソ・クビアト、ボッタス、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、同ペレス、ザウバー・グティエレスの順位となります。
 5周目、早くもプライムタイヤの摩耗が目立つようになり、6周目にアロンソ、7周目にバトン、ライコネン、クビアトらがピットに入ります。一方トップのハミルトンは11周目、ロズベルグは12周目、そして暫定トップに立ったマッサは14周目にピットに入ります。この結果16周目のオーダーは、ハミルトン、ロズベルグ、マッサ、リカルド、ボッタス、マグヌッセン、レッドブル・ベッテル、アロンソ、ライコネンとなります。
 25周目、ロズベルグのパワーユニットでトラブルが発生し、ペースが1週3秒以上遅くなります。そして27周目にマッサ、33周目にボッタスに抜かれてしまいます。ロズベルグは35周目にピットに入るも症状が改善することはなく、その後もずるずると順位を下げていき、14位でフィニッシュとなります。これでタイトルがほぼ確定したハミルトンは、44周目にマッサがピットに入ったことで、32周目の自らのピットインで譲ったトップを奪い返します。その後プライムタイヤに履き替えたマッサの追撃を受けますが、最後までマッサをDRS圏内に入らせないペースコントロールを見せ、今季11勝目とともに2014年度のドライバーズタイトルを決めました。2位は終盤の健闘が光ったマッサ、そして3位はボッタスが入ります。4位はピットスタートから見事なリカバリを見せたリカルドとなり、以下5位バトン、6位ヒュルケンベルグ、7位ペレス。8位ベッテル、9位アロンソ、10位ライコネンの結果となりました。なおケータハム・小林は42周目にリタイヤの結果でした。


◇感想

 まずはハミルトンの優勝、そしてドライバーズタイトルにおめでとうと言わせてもらいます。予選ではロズベルグに先行されることが多かった今シーズンでしたが、レースでは安定したラップタイムと、ここ一番の力強いオーバーテイクを見せ、年間11勝という圧倒的な強さを発揮しました。
 一方のロズベルグは、勝負所でのミスとトラブルに泣かされたという印象です。しかし来年もこの二人がタイトル争いの中心となることでしょうから、今年の悔しさを糧として、大きく成長してほしいものです。
 最後になりましたが、可夢偉君は苦しいシーズンとなりました。来年のシート獲得は難しいところでしょうが、まずは1年間ご苦労様と言いたいです。


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