◇予選

　予選Q2途中から降り出した雨の影響で、フェラーリ・ライコネンがQ2でノックアウト、予選Q3もウエットコンディションでの戦いとなります。このような状況で、メルセデス・ハミルトンがポールを獲得し、2位にはフェラーリ・ベッテルが入ります。以下3位メルセデス・ロズベルグ、4位レッドブル・リカルド、5位同クビアト、6位トロロッソ・フェルスタッペン、7位ウィリアムズ・マッサ、8位ロータス・グロージャン、9位ウィリアムズ・ボッタス、そして10位には、自身初のQ3進出を果たした、ザウバー・エリクソンが入ります。
　なおグロージャンは、予選でピットレーンを離れる際に、順番を守らなかったため、2グリッド降格のペナルティーを受け、10位スタートとなります。



◇決勝

　スタートでは、若干フェラーリ・ベッテルが出遅れますが、順位をキープすることに成功し、メルセデス・ハミルトン、ベッテル、メルセデス・ロズベルグの順で1コーナーをクリアしていきます。一方後方では、フェラーリ・ライコネンとザウバー・ナッセ、ウィリアムズ・ボッタスとロータス・マルドナドが接触、ライコネンとマルドナドのタイヤがバーストしてしまいます。この結果ライコネンは最下位まで転落してしまいます。こうしてオープニングラップは、ハミルトン、ベッテル、ロズベルグ、レッドブル・リカルド、ウィリアムズ・マッサ、レッドブル・クビアト、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、ザウバー・エリクソン、トロロッソ・フェルスタッペン、ロータス・グロージャンのオーダーとなります。
　4周目、エリクソンがヒュルケンベルグに仕掛けてコースオフ、グラベルにマシンを止めてしまいます。ここで車両の除去のため、セフティーカーが入ります。このタイミングでピットに入ったのはハミルトン、ロズベルグのメルセデス勢、およびリカルド、マッサ、クビアト、フェルスタッペン、ウィリアムズ・ボッタス、一方のベッテルはステイアウトを選択します。この結果、7周目のリスタートでは、ベッテル、ヒュルケンベルグ、グロージャン、トロロッソ・サインツ、フォースインディア・ペレス、ハミルトン、リカルド、マッサ、ロズベルグ、フェルスタッペンのオーダーに換わります。
　6位まで順位を落としたハミルトンでしたが、リスタート直後にペレス、11周目にはグロージャンとヒュルケンベルグをかわし、2位まで順位を戻します。しかしベッテルを捉えるまでには至りません。ステイアウト組のタイヤ交換は15周目から始まり、15周目にサインツ、16周目にヒュルケンベルグとグロージャン、18周目にベッテルがピットに入ります。この結果、ハミルトン、ロズベルグ、ベッテル、マッサ、ボッタス、フェルスタッペン、クビアト、マクラーレン・アロンソ、リカルド、マクラーレン・バトンのオーダーになります。22周目、ニュータイヤでペースを上げるベッテルが、ロズベルグをパスし2位に順位を上げます。24周目、ハミルトンとマッサが2回目のタイヤ交換を行い、26周目にボッタス、27周目にロズベルグとタイヤ交換を行います。この結果、再びベッテルが首位に立ち、ハミルトン、ライコネン、ロズベルグ、サインツ、マッサ、フェルスタッペン、ボッタス、ヒュルケンベルグ、リカルドのオーダーとなります。28周目、ロズベルグがライコネンをパス、3位に順位を上げます。そのライコネンは35周目にピットに入ります。その後37周目にベッテル、38周目にハミルトン、マッサ、41周目にボッタス、42周目にロズベルグがピットに入り、ベッテル、ハミルトン、ロズベルグ、ライコネン、マッサ、サインツ、フェルスタッペン、リカルド、クビアトのオーダーに換わります。
　レース終盤、49周目にフェルスタッペンがサインツを、54周目にクビアトがリカルドを、56周目にボッタスがマッサをパスしそれぞれ順位を上げますが、上位陣のオーダーに変化はなく、チェッカーを迎えます。
　こうしてベッテルが移籍後初優勝を遂げ、以下2位ハミルトン、3位ロズベルグ、4位ライコネン、5位ボッタス、6位マッサ、7位フェルスタッペン、8位サインツ、9位クビアト、10位リカルドの結果となります。



◇感想

　ベッテルが2戦目で、早くも移籍後初優勝を遂げました。ベッテル自身13年の最終戦ブラジル以来、フェラーリに至っては、13年スペイン以来という、久しぶりの優勝でした。一方今回も奮わなかったのがレッドブルで、かろうじて9-10位フィニッシュでポイントは獲得できたものの、トロロッソに前を奪われる体たらくで、全く存在感を示すことができませんでした。
　メルセデス、フェラーリ、レッドブル（そしてウィリアムズ）、この辺りが接近した戦いをするようになってくると、レースが面白くなるのですが・・・。