Round.9 イギリスグランプリ
05.JuL.2015 : シルバーストン・サーキット
周回数 : 52周


◇予選

 予選ポールはメルセデス・ハミルトン、2位には同ロズベルグが入り、5戦連続7回目のメルセデスのフロントロー独占となります。以下3位ウィリアムズ・マッサ、4位同ボッタス、5位フェラーリ・ライコネン、6位同ベッテル、7位レッドブル・クビアト、8位トロロッソ・サインツ、9位フォースインディア・ヒュルケンベルグ、10位レッドブル・リカルドとなります。



◇決勝

 スタートでは、ウィリアムズの2台が素晴らしい出足を見せ、一気にメルセデス2台を攻略、ウィリアムズ・マッサ、同ボッタス、メルセデス・ハミルトン、同ロズベルグの順で1コーナーを抜けていきます。しかしハミルトンはスタートこそ出遅れたものの、続く2〜4コーナーでボッタスとサイド・バイ・サイドのバトルを演じ、ボッタスの前に出ることに成功します。一方後方では、レッドブル・リカルドがロータス・グロージャンに接触、グロージャンはバランスを崩して同僚のマルドナドにヒットした後、さらにマクラーレン・バトンにも接触、こうして一気に3台が早くもレースを終えてしまいます。
 この事故の処理のためセフティーカーが入り、4周目にリスタートとなります。ここでハミルトンがマッサに仕掛けますが、ブレーキをロックするミスを喫し、逆にボッタスに先行されてしまいます。この結果順位は、マッサ、ボッタス、ハミルトン、ロズベルグ、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、フェラーリ・ライコネン、レッドブル・クビアト、フォースインディア・ペレス、フェラーリ・ベッテル、トロロッソ・サインツとなります。その後9周目にベッテルがペレスをパス、8位順位を上げます。
 1回目のタイヤ交換は、10周目にリカルドが行い、その後14周目にライコネン、15周目にベッテルが続きます。一方トップでは、ハミルトンが20周目、マッサとロズベルグが21周目、ボッタスが22周目にタイヤ交換を行います。このピット作業でハミルトンがマッサとボッタスを逆転し、順位はハミルトン、マッサ、ボッタス、ロズベルグ、ライコネン、ベッテル、クビアト、ヒュルケンベルグ、ザウバー・エリクソン、トロロッソ・サインツに換わります。
 33周目、サインツがスローダウン、そのままリタイヤとなります。またこの処理のため、ヴァーチャル・セフティーカーが入ります。さらにリスタートとなった35周目、雨がコースを濡らし始めます。ここで存在感を示したのがロズベルグで、39周目にマッサ、42周目にボッタスをかわし2位に浮上、さらにハミルトンとのタイム差を詰めはじめます。しかし43周目に雨足が強まり、このタイミングでハミルトンとベッテルがピットイン、タイヤをインターミディエイトに交換します。一方タイヤ交換を1周遅らせたロズベルグは、その間にさらに雨が強まった不運もありハミルトンとの差が開く結果となります。こうしてハミルトン、ロズベルグ、ベッテル、マッサ、ボッタス、クビアト、ヒュルケンベルグ、ライコネン、ペレス、マクラーレン・アロンソのオーダーとなります。そしてこのままのオーダーでチェッカーを迎え、ハミルトンが母国グランプリで今季5勝目を挙げます。



◇感想

 完走13台のサバイバルを生き残り、アロンソがようやく今季初ポイントを挙げました。チャンピオン経験者がノーポイントという屈辱は回避できたわけですが、手放しには喜べないホンダの低迷です。他チームからの温情ともいえるパワーユニット使用制限の緩和案も出ており、それはすなわちホンダは当面トップチームの脅威にはなりえないと見られていることなのですから。


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