Round.10 ハンガリーグランプリ
26.Jul.2015 : ハンガロリンク
周回数 : 70周→69周


◇予選

 予選ポールはメルセデス・ハミルトン、2位には同ロズベルグが入り、6戦連続8回目のメルセデスのフロントロー独占となります。以下3位フェラーリ・ベッテル、4位レッドブル・リカルド、5位フェラーリ・ライコネン、6位ウィリアムズ・ボッタス、7位レッドブル・クビアト、8位ウィリアムズ・マッサ、9位トロロッソ・フェルスタッペン、10位ロータス・グロージャンとなります。



◇決勝

 スタートでは、ウィリアムズ・マッサがスタート停止位置外に車を止めたため、スタートやり直しとなります。この結果、決勝は1周減算の69周で争われることとなります。またマッサはこの原因を作ったとのことで、5秒ストップペナルティーを受けます。
 スタートではメルセデスの2台が出遅れ、ストレートエンドでは外側からフェラーリの2台が追いつき、完全に横並びとなります。そしてフェラーリ・ベッテル、メルセデス・ロズベルグ、フェラーリ・ライコネン、メルセデス・ハミルトンの順で1コーナーを立ち上がります。しかし続く2コーナーでライコネンがロズベルグをインから抜き去り、フェラーリの1-2となります。その後ハミルトンは6コーナーでロズベルグに仕掛けるも、やや強引に過ぎコースオフ、10位まで順位を下げてしまいます。この結果、オープニングラップは、ベッテル、ライコネン、ロズベルグ、ウィリアムズ・ボッタス、レッドブル・クビアト、フォースインディア・ヒュルケンベルグ、レッドブル・リカルド、フォースインディア・ペレス、ウィリアムズ・マッサ、ハミルトンとなります。
 10周目、1コーナー飛び込みで、リカルドがヒュルケンベルグをパス、5位に順位を上げます。またハミルトンもマッサをパス、9位に順位を上げます。さらに13周目にはリカルドがボッタスを、ハミルトンがペレスを攻略し、それぞれ4位、8位に順位を上げます。この直後、ボッタスがピットに入り、1回目のピット作業が始まります。上位では、ハミルトンが20周目、ロズベルグが21周目、ベッテルとリカルドが22周目、ライコネンが23周目にピットに入り、この結果ベッテル、ライコネン、ロズベルグ、リカルド、ハミルトン、ボッタス、ヒュルケンベルグ、クビアト、トロロッソ・フェルスタッペン、マクラーレン・アロンソの順となります。
 43周目、ストレートエンドでヒュルケンベルグのフロントウイングが突然脱落、フロア下に入りこんだウイングは車の制御を奪い、パーツの破片をまき散らしながらコーナーを直進、タイヤバリアに突き刺さります。この処理のためヴァーチャル・セフティーカーが入り、翌44周目にセフティーカーが入ります。このタイミングで各車タイヤ交換を行い、この結果48周目のリスタートでは、ベッテル、ライコネン、ロズベルグ、ハミルトン、リカルド、ボッタス、クビアト、フェルスタッペン、トロロッソ・サインツ、マクラーレン・バトンの順となります。リスタート直後、ロズベルグがライコネンをパス、2位に順位を上げます。またハミルトンとリカルド、ボッタスとフェルスタッペンが接触、ハミルトンはコースオフしリカルド、クビアトにに先行され、またボッタスはタイヤがパンクしピットインを強いられます。51周目、リカルドがライコネンをパス、3位に順位を上げます。一方のライコネンは、41周目からMGU-Kのトラブルに見舞われており、結局57周目にマシンをガレージに戻しリタイヤとなります。この結果、ベッテル、ロズベルグ、リカルド、クビアト、フェルスタッペン、アロンソ、グロージャン、バトン、サインツ、ロータス・マルドナドの順となります。
 レース終盤、1コーナーでリカルドが超レイトブレーキングでロズベルグに仕掛けます。仕掛けられたロズベルグは、続く2コーナーでクロスラインを取りリカルドの前にマシンを導きます。しかし戻すのが若干早く、ロズベルグのリアタイヤとリカルドのフロントウイングが接触、ロズベルグタイヤバースト、リカルドもフロントウイング交換のため緊急ピットインとなります。この結果、ベッテル、クビアト、リカルド、フェルスタッペン、アロンソ、グロージャン、ハミルトン、バトン、ザウバー・エリクソン、ロズベルグの順となります。その後ハミルトンはグロージャンをかわし6位、ロズベルグはエリクソンとバトンをかわし8位に順位を上げますがここでチェッカーを迎え、ベッテルが今季2勝目を挙げ、クビアトが2位で初表彰台、リカルドも今季初表彰台となる3位を得ます。以下4位フェルスタッペン、5位アロンソ、6位ハミルトン、7位グロージャン、8位ロズベルグ、9位バトン、10位エリクソンとなります。



◇感想

 まさかのベッテルの独走という結果でした。しかもトラブルさえなければ、フェラーリの1-2だった可能性も高く、ライコネンの不運が悔やまれます。また荒れたレースに助けられとはいえ、マクラーレンも2台そろって入賞と、ようやくレースができるようになってきたようです。
 さて最大の敗者となったメルセデスですが、ハミルトンはスタートでレースを失い、ロズベルグはタイヤ選択のミスにより、ハミルトンとのポイント差を大きく縮める千載一遇のチャンスを失いました。ポイント差だけ見るとハミルトンの優位が続きますが、シーズン後半、メルセデスの独走に待ったがかかるかもしれず、夏休み明けのレース再開が楽しみです。


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