「HMS Tiger」

 干支ネタにかませて、イギリスの巡洋戦艦タイガー。
 虎成分が不足というか皆無ですが、勘弁してください(笑)
 実は艦船の擬人化絵は、初めて描くジャンルだったりします。ミリタリでも艦を描いているのは、「Seafire Mk.V」の背景くらいですね・・・。なので描くのに異様に時間がかかった一枚です。その割に、錨やマストの形状とか、掲げている信号旗のリサーチが不足しているのが悲しいところ。
 まあそれ以外の部分については、そこそこ納得している一枚ではあります。


イギリス海軍巡洋戦艦「HMSタイガー」

 本艦は当初、巡洋戦艦ライオン級の4番艦として計画されていましたが、金剛級の設計を取り入れ、いわば改金剛級として建造された巡洋戦艦です。
 竣工は1914年10月で、当時のイギリス海軍で最大の艦艇としてグランドフリートに配属となりました。
 本艦の外見を特徴づけているのは煙突と主砲の配置で、艦中央部に集中して配置した3本の煙突により、均整のとれた非常に美しい艦様となっております。また背負い式に配された後部第三、第四砲塔は、後方に対し十分広い射界を持ち、同じ門数の主砲を持つライオン級各艦に比べ優位であり、第一次大戦に参加した英巡洋戦艦なのかで、最良の艦と言われています。
 第一大戦中は第一巡洋戦艦艦隊・第一巡洋戦艦戦隊に所属し、ドッガーバンク海戦、ジュットランド海戦に参加し、戦後は大西洋艦隊に配置されました。その後練習艦となり、1931年に除籍、1932年に解体し、その生涯を閉じました。

諸元(竣工時)
竣工 : 1914年10月
全長 : 214.6m
全幅 : 27.6m
出力 : 85,000馬力(石炭・重油混合缶)
速力 : 28ノット
主砲 : 343mm連装砲4基
副砲 : 152mm単装砲12基
その他兵装 : 76mm単装高角砲2基、47mm単装砲4基、553mm水中発射魚雷管4門

参考文献
木津 徹編 海人社刊 世界の艦船1990年11月号増刊 増刊第30集No.429「イギリス戦艦史」
木村 一巳編 モデルアート刊 モデルアート2004年12月号臨時増刊No,671「艦船模型スペシャルNo.14」(第2次大戦のイギリス戦艦)


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