全艦、火力を左舷に集中せよ
〜 激闘ソロモン海戦史DX リプレイ 〜


◆第7ステージ(1943年2月) 〜武蔵出陣〜


右図:右図:第7ステージにおける、日本軍主力の行動(実線:巡洋艦隊/点線:戦艦隊)

 数度に渡る海戦の結果、アメリカ海軍は著しく弱体化した。一方の日本海軍も、特に駆逐艦の消耗が激しく、長期に渡る攻勢は難しい状況になってきた。
 ここに日本海軍軍令部は、一挙にソロモン海域のアメリカ軍を殲滅すべく、最新鋭戦艦武蔵の投入に踏み切った。
 迎え撃つアメリカ海軍は、現時点でもっとも強力な戦艦−サウスダコタ級−3隻を、ソロモンに展開した。
 両軍の意図は、この海域での決戦で一致したのである。



日本軍編成
第3戦隊/栗田健男
 武蔵BB 金剛BB 榛名BB
第11戦隊/阿部弘毅
 比叡BB 霧島BB 妙高CA 羽黒CA
第6戦隊/五藤存知
 古鷹CA 加古CA 青葉CA 衣笠CA
第3水雷戦隊/橋本信太郎
 川内CL 天龍CL 龍田CL
第2駆逐隊/橘正雄
 秋月DD 照月DD 涼月DD
第11駆逐隊/杉野修一
 白雲DD 叢雲DD 巻波DD 清波DD
第17駆逐隊/北村昌幸
 浦風DD 谷風DD 浜風DD 大波DD


第8戦艦戦隊/デイビス
 アラバマBB インディアナBB マサチューセッツBB
第36任務部隊/エインスワース
 リアンダーCL ホノルルCL セントルイスCL ナッシュビルCL
第2駆逐部隊/デュー
 バルチDD プレンストンDD ショウDD マハンDD
第7駆逐部隊/ライアン
 オーリックDD テイラーDD ジェンキンスDD ストロングDD


陸戦状況
アメリカ軍:6426 日本軍:5200


○分進合撃/1〜6ターン
 今までの経緯から、アメリカ海軍はサボ島東海域と南海域に、ピケット駆逐艦を配備していることが多いことが判明します。そこで今回は、優位な火力を生かし、短時間でこの2つのピケット部隊を壊滅させるため、戦艦を主力とする打撃部隊(第3、第11戦隊、第17駆逐隊)をツラギ方面から、巡洋艦を主力とする機動部隊(第6戦隊、第3水雷戦隊、第2、第11駆逐隊)をサボ島西域から分進させる計画を立てます。
 5ターン、第17駆逐隊が、サボ島東沖に米第2駆逐部隊を発見します。ここで浦波、谷風がバルチに砲火を集中し、火災を起こさせます。一方サボ島西を回った機動部隊は、ここで米第7駆逐部隊のレーダー射撃を受けます。幸いにも損害は、龍田に命中した1発だけでした。
 6ターン、サボ島東沖〜ツラギ沖とサボ島南沖の2箇所の海域での戦闘は、一気にクライマックスを迎えます。
 サボ島東沖の戦闘では、武蔵の副砲によりバルチが撃沈し、比叡、金剛、榛名の左舷副砲の一斉射により、ショウ、マハン、ブレンストンも撃沈します。一方探照灯照射を受けた谷風、浜風、浦風には、ホノルル、リアンダー、ナッシュビルが砲撃を加え、それぞれに損害を与えます。そしてアラバマ、インディアナのレーダー射撃は武蔵を捕らえ、広範囲に渡り上部構造物に損害を与えます。
 サボ島南沖の戦闘では、天龍、青葉がテイラーを、衣笠がオーリックを、加古、巻波がジェンキンスを撃沈し、秋月、古鷹がストロングに損害を与えます。一方損害は古鷹に集中し、セントルイスの砲撃により前部砲塔群が壊滅し、行き足が止まったところにジェンキンスが撃沈間際に放った魚雷が命中、古鷹は力尽きます。


○全艦、火力を左舷に集中せよ/7〜9ターン
 7ターン、米第8戦艦戦隊を視界に捕らえた武蔵が、初めてその46cm砲を放ちます。左砲戦より放たれた9発の46cm砲弾は、7900mの近距離にいたマサチューセッツを捕らえ、もっとも強固に装甲されていた司令塔を引き裂きます。また比叡、霧島、金剛、榛名もアラバマ、インディアナに砲火を集中させ、高角砲やレーダー等を破壊し、機関部にも若干の損害を与えることに成功します。
 米軍の反撃は武蔵に集中し、マサチューセッツ、アラバマの砲撃により、武蔵の非装甲部はほとんど壊滅してしまいます。残るインディアナは加古と妙高を砲撃し、加古に中破の、妙高に小破の損害を与えます。またナッシュビルが浦風を撃沈し、ホノルルが龍田に、セントルイスが谷風に、それぞれ損害を与えます。
 なお秋月の砲撃により、米第7駆逐部隊の最後の1艦、ストロングが沈んでいます。
 8ターン、武蔵がマサチューセッツにさらに4発の命中弾を与え、その砲戦能力を奪います。しかし比叡、金剛、霧島、榛名の砲撃は、インディアナ、アラバマに命中はするものの、固い装甲に阻まれ損害は局所的なものとなります。しかしながら衣笠が放った魚雷により、インディアナは航行不能となり、しばらくの後波間に姿を消します。
 一方の米軍は、ホノルル、リアンダーが加古に大破の損害を与え、ナッシュビルは白雲を撃沈します。またセントルイスは衣笠に限定的な損害を与えます。
 9ターン、砲戦能力を失ったマサチューセッツに代わり、アラバマが次の武蔵の目標となります。アラバマに4発の46cm弾が命中し、比叡の36cm砲6発が追い討ちとなり、アラバマは転覆撃沈します。
 一方米第36任務部隊は巧みな行動により、日本軍との距離を約10000mに保ちつつ、レーダー射撃を浴びせてきます。ここで龍田、青葉、加古が命中弾を受け、加古はナッシュビルが放った4発の15cm砲弾が致命傷となり撃沈します。


○挟撃/10〜12ターン
 10ターン、武蔵の砲撃によりマサチューセッツが沈み、アメリカ軍が持ち込んだ、3隻の戦艦全てを撃沈する事に成功します。しかしながら第36任務部隊のレーダー射撃により、衣笠、谷風、照月がさらに損害を受けます。米第36任務部隊を追撃する形となった日本軍ですが、速度差がないために、間合いを詰めることができないのです。
 11ターン、米戦艦群を撃破した日本の戦艦部隊が、ようやく米第36任務部隊を捕らえ、武蔵がホノルルを撃沈し、比叡、霧島がセントルイスを、金剛、羽黒がリアンダーを砲撃します。一方ナッシュビルは衣笠に、リアンダーは大波に、それぞれ損害を与えます。
 12ターン、武蔵がナッシュビルを、榛名がリアンダーを、金剛がセントルイスを沈め、ここに米軍は壊滅します。


○ヘンダーソン壊滅/13〜26ターン
 米艦隊を壊滅した日本軍は、戦艦部隊を中心に、ヘンダーソン飛行場を砲撃します。
 ヘンダーソン飛行場沖にほぼ制止し砲撃を行う武蔵、金剛、比叡、榛名、霧島は、毎ターン500以上の米陸上戦力を削ぎ落とします。加えて19ターンには、第6戦隊の残存による物資揚陸が行われ、主砲弾を撃ち尽くした26ターンには、米陸上戦力は2000を切るところまで落ち込みます。
 こうして翌朝、日本陸軍の総攻撃が行われ、ヘンダーソン飛行場は約7ヶ月ぶりに日本軍の手に戻ります。

 そう、望楼は倒れ、日本軍はミッドウェーの大敗を巻き返す、大きな戦略的勝利を得たのです。


第5次ソロモン海戦
戦果
撃沈
インディアナBB アラバマBB マサチューセッツBB
セントルイスCL ナッシュビルCL ホノルルCL リアンダーCL
バルチDD プレストンDD ショウDD マハンDD テイラーDD オーリックDD ジェンキンスDD ストロングDD

損害
撃沈
古鷹CA 加古CA 浦風DD
損傷
大破 武蔵BB 衣笠CA 谷風DD 白雲DD 照月DD
中破 金剛BB 龍田CL
小破 青葉CA 妙高CA 浜風DD


おまけ:判定大破の武蔵


断末魔のマサチューセッツ

(C)GENERAL SUPPORT



[ Back ] [ Back Page ]