全艦、火力を左舷に集中せよ
〜 激闘ソロモン海戦史DX リプレイ 〜


◆第3ステージ(1942年10月) 〜戦艦対戦艦〜


右図:第3ステージにおける、日本軍主力の行動

 サボ島沖での激戦は、日本海軍の勝利に終わった。しかしながら貴重な駆逐艦を6隻も失ったことはかなりの痛手であった。
 一方、日本海軍の艦砲射撃により弱体化しつつあるヘンダーソンベースを支援すべく、米海軍は最新鋭の戦艦2隻をソロモン海に派遣した。


イベント
敵潜水艦の雷撃により、夕張CL損傷。中破。

日本軍編成
第8艦隊/三川軍一
 鳥海CA 夕凪DD 秋月DD 照月DD
第3戦隊 栗田健男
 金剛BB 比叡BB
第6戦隊/五藤存知
 青葉CA 衣笠CA 古鷹CA 加古CA
第18戦隊/松山光治
 天龍CL 龍田CL 巻波DD 高波DD
第4水雷戦隊 高間完提督
 由良CL 浦波DD 綾波DD
第2駆逐隊/橘正雄
 村雨DD 夕立DD 春雨DD 五月雨DD
第9駆逐隊/佐藤康夫
 朝雲DD 夏雲DD 峯雲DD 長波DD

アメリカ軍編成
第6戦艦戦隊/リー
 ノースカロライナBB ワシントンBB ジュノーCL ペンサコラCA
第4駆逐部隊/フリン
 アーロンワードDD ラッフェイDD モンセンDD ブキャナンDD
第5駆逐部隊/セシル
 カミングスDD フラッサーDD フレッチャーDD ニコラスDD
第7駆逐部隊/ライアン
 セルフリッジDD デューイDD ハルDD デールDD
第12駆逐部隊/トビン
 グウィンDD グレイソンDD ファレンフォルトDD バートンDD

陸戦状況
アメリカ軍:4378 日本軍:3920

○電子の目/1〜7ターン
 サボ島沖海戦では、最短でルンガ沖を目指したため、サボ島周辺で敵ピケット艦に捕まり、多大な損害を強いられました。そのため今回は、南下しつつ敵ピケットラインを超え、ガダルカナル島沿岸を東進し、ルンガ沖に達する艦隊行動指針を立てます。
 5ターン、第2駆逐隊が本隊より分離、南西に進路を取り周囲の哨戒にあたります。
 6ターン、その第2駆逐隊が、東の方角約7000mに米第5駆逐部隊を発見します。今まであれば米軍には発見されない必勝の距離と言えましたが、フレッチャー級にはレーダーが装備されているため、こちらも発見されてしまいます。数は互角ですが、ここでフレッチャー級を取り逃がし、後方の本体を発見されると厄介なことになる、そう考えた橘司令は、麾下の駆逐艦に対し、探照灯照射を命じます。金剛、古鷹、衣笠、青葉等の砲撃で、米第5駆逐部隊は全滅しますが、村雨が米第12駆逐部隊のファレンホルト、アロンワードの砲撃で撃沈、夕立、春雨も4発以上の命中を受け、中破炎上します。
 7ターン、今度は第9駆逐隊が、南東の方角に米第4駆逐部隊を発見します。ここで夏雲、朝雲が探照灯照射を受けてしまいます。その結果、ついに恐れていた事態、視界外からの米戦艦による砲撃を招いてしまいます。
 米第6戦艦戦隊ノースカロライナは夏雲、春雨を攻撃、双方に命中弾を与えます。またワシントンも朝雲に命中1を与えます。夏雲は、続くペンサコラの砲撃で、ついに力尽き波間に消えます。またファレンホルトの砲撃により、夕立も撃沈されます。
 一方、日本軍の攻撃も苛烈を極めます。まず鳥海が、第4駆逐部隊旗艦ラッフェイに命中弾6を与え、これを沈めます。このとき、艦橋に20cm砲の直撃を受けフリン司令が戦死します。また加古がモンセンを、青葉がアロンワードを、峯雲がブキャナンを沈め、米第4駆逐部隊を全滅に追い込みます。


○悪夢の30分/8〜14ターン
 8ターン、大損害を受けた第2駆逐隊は、進路を西に取り、ソロモン海域からの離脱をはかります。しかしながら炎上中の春雨に対し、ノースカロライナの40cm砲弾が4発命中し、ここに春雨も力尽きます。なお第2駆逐隊は、これ以上の損害は受けず、どうにか離脱に成功します。  9ターン、由良、峯雲、朝雲が相次いで被弾し、朝雲はワシントンの40cm砲弾1、13cm高角砲弾2を受け撃沈します。一方龍田がバートンに命中2を与え、こちらも撃沈させ、このターンの日本軍の唯一の戦果となります。
 10ターン、米戦艦との距離を埋めるため、日本軍各戦隊は全速で突撃を開始します。しかし運が悪いことに、先頭を突き進む第18戦隊、第9駆逐隊が、米第12駆逐部隊により探照灯照射を浴びてしまいます。ノースカロライナの砲撃は、暗闇に浮かび上がる第9駆逐隊旗艦長波の艦橋、前部主砲塔、魚雷管を直撃し、このため佐藤康夫司令が戦死します。続いてワシントンの攻撃により、峯雲も沈みます。一方、鳥海はファレンホルトに4発、龍田はグレイゾンに2発、青葉はグウィンに2発の命中を与え、それぞれ撃沈する事に成功します。
 第11ターン、炎上する由良、長波に、ノースカロライナとワシントンは、容赦ない砲火を加えます。こうして由良が撃沈し、高間完提督は艦と運命を共にします。
 12ターン、ようやく第9駆逐隊がノースカロライナを視界に捕らえます。しかし駆逐艦の13cm砲では損害すら与えることができず、反撃にあった長波は、ついに力尽き沈没します。
 13ターン、第8艦隊より分離し、前衛を努めていた夕凪が、ノースカロライナに探照灯を照射し、金剛、榛名、鳥海、古鷹等が砲撃を加えます。これによりノースカロライナの上部建造物はほとんど破壊されますが、距離があるためバイタルパート(※)への損害は皆無でした。そしてノースカロライナの主砲は、夕凪を文字通り粉砕してしまいます。
 14ターン、金剛、榛名が炎上するノースカロライナに砲撃を加えますが、距離が15000mも離れていることから、これまたバイタルパートを突き破ることができません。一方ワシントンは、レーダー射撃により鳥海を攻撃、命中3発のうちの1発が艦橋を直撃し、三川提督以下、大西参謀長、大前参謀、早川艦長ら第8艦隊首脳部を壊滅させてしまいます。
 僅か30分の交戦で日本軍は、三川中将、高間少将、大西少将の3名の将官、佐藤司令、早川大佐他多くの将校を失ったのです。

※バイタルパート:最重要区画と呼ばれ、主に艦橋、主砲弾薬庫、機関部を指します。なお戦艦は、ある一定の距離(砲戦距離と呼ばれる)にて自らの主砲弾を受けた際、このバイタルパートに損害が発生しない装甲を持つように設計されています。


○戦艦対戦艦/15ターン〜
 15ターン、第4水雷戦隊の残存、浦波、綾波がノースカロライナに続く巡洋艦を発見、これに探照灯照射を加えます。金剛、古鷹の攻撃によりジュノーが撃沈し、また榛名、衣笠等の攻撃により、ペンサコラが中破炎上します。一方、ノースカロライナの砲撃により鳥海が沈み、ペンサコラの砲撃により浦波が大破します。
 16ターン、ようやく第3戦隊、金剛、榛名が8000mまで距離を詰め、ノースカロライナに有効弾をたたき込み始めます。また古鷹の砲撃により、ペンサコラが沈みます。一方巻波は、ノースカロライナとワシントンから命中弾を受けますが、撃沈までには至りませんでした。
 17ターン、栗田提督は、既に3番砲塔を除いて戦闘力を喪失したノースカロライナにかわり、ワシントンに砲火を集中させることとします。こうしてワシントンは計8発の36cm砲弾を浴び、戦力を喪失します。こうして18ターン、僅か4200mの至近距離から放たれる36cm砲により、ワシントン、ノースカロライナが相次いで撃沈となります。
 しかしながら各艦弾薬の消費が激しく、これ以上の戦闘は不可能となります。残存艦艇は、順次海域より離脱をはかり、ガダルカナル島への物資補給は失敗しました。


第3次ソロモン海戦
戦果
撃沈
ノースカロライナBB ワシントンBB
ペンサコラCA ジュノーCL
グウィンDD グレイソンDD ファレンホルトDD バートンDD カミングスDD フラッサーDD フレッチャーDD ニコラスDD アーロンワードDD ラッフェイDD モンセンDD ブキャナンDD

損害
撃沈 鳥海CA 由良CL 夕凪DD 村雨DD 夕立DD 春雨DD 朝雲DD 夏雲DD 峯雲DD 長波DD
大破 天龍CL 浦波DD 巻波DD
中破 高波DD



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