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ハイテク禁止令
1994年のアイルトン・セナの事故死に衝撃を受けたFIAが、レースの安全性・エンターテイメント性を高めるために発したレギュレーション改正の総称。主にドライバーの運転を補助する機能の電子化を禁止した項目を言う。主なものに、トラクション・コントロール、アクティブ・サスペンションの禁止がある。
なおトラクションコントロールシステム等、一部の電子制御機器は、01年スペインGPより解禁となった。これはFIAがこれらの違反を検挙できなかっため、なし崩し的に許可されたものである。
ハイノーズ
ノーズコーン上面を、ほぼ水平に形成したノーズ。車体下面への空気の整流効果が得られ、ダウンフォースを増すことができる。1994年にベネトンチームが導入し、以後トレンドとなる。
旗
レース中、不慮の事故が生じたり、違反が見つかった際に出される。赤・青・黄・黒・チェッカーの種類がある。赤旗はレースや予選の中断を示し、青旗は後続車にコースを譲るように指示する旗。黄旗は追い越し禁止や、スタートの無効を示し、黒旗は違反を示す。チェッカーはゴールの際に振られる。
ハンガロリンク
ハンガリーのサーキット。1986年よりハンガリーグランプリの開催コースとなっている。モナコに次ぐ短いコースで、その中に13のコーナーが配された低速コース。F1有数のドライバーズサーキットとして有名。
ハンギングマウント
ザウバーが2000年型マシン(C19)より採用したフロントサスペンションの固定方式。マシンのハイノーズ化に従い、フロントサスペンションのロアアームを固定するスペースが無くなってきたため、マシン横から垂直にプレートをつり下げ、そのプレートにロアアームを固定する方法。従来の突起を儲けて固定する方式に比べ、マシン下面の空気の流れをクリーンに保つことができるとされる。
バンク角
エンジンのシリンダが成す角度。バイブレーションの低減という観点からは、現在のV10エンジンでは72度が最適とされていた。しかし低重心化に有利な90度、あるいは111度等というバンク角を形成するエンジンもある。
ピット・ストップ
タイヤ交換、給油、その他修理等のため、ピットに入ること。ピットに入るには、コースからそれてピットロードに入る必要があり、加えてピットロードでは速度制限があるので、通常20〜30秒のロスになる。現在のF1ではコース上でのオーバーテイクが難しいため、、給油とタイヤ交換のためのピットストップとピット作業が勝敗を分けることが多い。
フェアリング
空気整流板のこと。主にリアタイヤによる乱流軽減するために、シャシー後部・リアタイヤの直前に付けられる。フラットデッキ終端を、タイヤに沿って跳ね上げたような形状をしている。コークボトル形状が主流となった現在では、リア・ウィングレットに姿を変えている。
フォーミュラーカー
屋根を持たないオープン・シングルシーターの車のうち、タイヤがボディーカウルから完全に露出している(オープンホイール)レーシングカーのこと。
フォーメーション・ラップ
決勝スタート直前に、1周すること。トラブルでフォーメーションラップにスタートできなかった車は、決勝では最後尾からのスタートとなる。
プッシュロッド
サスペンション構成部品の一つ。F1の場合、シャシー上面から出て、タイヤホイールに斜めに接続される。主に車の左右の傾き(ロール)量をコントロールする部品。
フライ・バイ・ワイヤ
アクセルやブレーキの踏み込み量を電子的信号に変換し、電気制御でデバイスを動作させるシステム。通常フライ・バイ・ワイヤというと、飛行機の制御システムを言うため、ドライブ・バイ・ワイヤと言った方が正しい。
フライング
スタートの際、レッドシグナルが全て消える前に発車させること。ジャンプスタート。ペナルティーとして10秒間のピットストップを科せられる。
ブラック・フラッグ
黒旗のこと。規則違反のペナルティーストップを、規定周回までに行わなかった等の重大な違反を犯したドライバーに対して掲げられる。この後直ちに違反処置をしないと今度は旗を振られ、その時点で失格となる。
フラットスポット
ブレーキングにてタイヤをロックした時、接地面のゴムが加熱により平らに削られてしまうこと。異常振動の原因となり、速度性能に悪い影響を与える。
フラットデッキ
インダクションボックスを低く抑えることにより、F1マシン後部を平らに形成した処理。リアウイングにピュアな空気が導かれるため、多くのダウンフォースを得ることができる。
フラットボトム
車体下面を凹型に加工すると、車体全体でダウンフォースを発生することができる。このダウンフォースの発生を抑える目的で、フラットに形成された車体下面のこと。
ブリスター
タイヤ表面のゴムの一部が剥離した状態のこと。主に異常加熱により発生する。また空気圧が低いときにも生じやすい。この状態になるとグリップ力が落ちるため、速度性能が大きく減少する。
フリー走行
車のセットアップのため、コースを周回すること。金曜日の午前と午後それぞれ1時間(モナコのみ木曜日)、土曜日の朝と昼前それぞれ45分間行われる。周回に規定はない。
ブルー・フラッグ
青旗のこと。周回遅れの車、もしくは明らかに速度の遅い車に対して、後続車を抜かせるように指示する旗。
ブレーキ
制動装置。F1ではカーボンディスクブレーキが使用されている。カーボンディスクは、スチールディスクに比べ、軽量・高剛性・高耐熱な素材で、ブレーキ性能を飛躍的に向上させる事となった。
基本的な構造は、カーボン製ディスクを1対のブレーキキャリパー(ディスクの回転面に垂直な方向に、対向して配される)で挟み込む事で強烈な摩擦を生み、タイヤの回転を制御する。
フレキシブル・ウイング
空気抵抗により、ウイングの一部あるいは全部がしなり、ダウンフォース量を調整するウイング。フロントウイングがしなり、グランド・エフェクトによるダウンフォースを得るもの、リアウイング全体が後方に傾き、トップスピード時の空気抵抗を減らすもの等がある。剛性不足が指摘されたため、現在は疑似加重をかけて、ある程度以上たわむものを禁止としている。
ヘアピン
コース上のカーブレイアウトの一つ。髪を留めるヘアピンのように、約180°に旋回するコーナーのこと。曲率半径が非常に低く、超低速コーナーになっている。主なヘアピンには、鈴鹿のヘアピン・コーナー、モナコのローズなどがある。
ペナルティー・ストップ
レース中に警告を受けたドライバーに対して、ピットでの制止によるタイム加算を行う処置。スタート時のフライング、黄旗区間での追い越し、ピットロードでの速度違反、青旗無視等の違反に対するペナルティーとして、通常10秒課せられる。
へレス・サーキット
スペインのサーキット。97年ヨーロッパグランプリ開催コース。
ホイールテザー
クラッシュ時にタイヤが外れ、飛散するのを防ぐために付けられる、シャシーとホイールを結ぶワイヤー。2001年レギュレーションより、各タイヤに2本ずつの装着が義務付けられている。
ホイールベース
前後のタイヤ間隔のこと。前輪の車軸から後輪の車軸までの距離で測定する。
ポイント
レース上位者に与えられるポイントのこと。1960年以来、上位6名までにポイントを与えることとなっていた。内訳は、1位10点(1990年以前は9点)、2位6点、3位4点、4位3点、5位2点、6位1点である。
2003年よりルール改正となり、8位までポイントが与えられることとなった。内訳は、1位10点、2位8点、3位6点、4位5点、5位4点、6位3点、7位2点、8位1点である。
このポイントの合計で、ドライバーズ、コンストラクターズ両タイトルは争われる。
ホットエア・アウトレット
ラジエターを通ったホットエアを噴き出すために、サイドポンツーン後部上面にあけられた穴のこと。主に冷却効率の向上のために設けられるが、場合によっては高速のエアをリアウイングに流すことにより、ダウンフォースの増加効果があるとされる。
ホッケンハイムリンク
ドイツのサーキット。ドイツグランプリ開催コースである。4本のストレートをシケインで結んだレイアウトとなっており、F1サーキットのなかで1・2を争う高速コースである。それ故にタイヤ・エンジンに厳しいコースとして知られている。
2002年に全面改装し、1本目のストレート半ばから、オスト・コーナーまでショートカットされ、またアイルトン・セナ・カーブは内側に大きく湾曲した中速コーナーとなった。その結果、全長6.8kmの超高速・ロングコースは、全長4.6kmの中高速コースになってしまった。残念。
ポール・ポジション
予選で最も速い周回タイムを刻んだドライバーがつく、スターティング・グリッドの位置。
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